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2019/02/20 11:27
こんにちは。didiスタッフのRです。
お待たせしました。ネパール紀行、まだまだ続きます。お付き合いくださいませ。
ネパールはカトマンズにあるdidiの工場に潜入!

ちょっと待ち合わせより早く着いてしまいました。電気ついてないし。節電ですね。
ガラス越しの向こうに見えるミシンがたくさん並んだ部屋が作業場、私が写真を撮っている側はアトリエになっています。
工場長が来ました。お家からここまでバイクで来てるんだって。
ダイ(目上男性にかける言葉)、ナマステ!
早速会議スタート。
我々didiのチーフデザイナーSONOGAさんから、デザイン案が次々に出されます。
「新しい冬物のデザインは、こんな感じで背中を長くして…」
「キルティングの中身は何を入れるの?」
「なるべく軽い綿がいいんだけどなぁ」

▲左が工場長のダイ、右がSONOGAさん
ネパールでは外国とのビジネスでは英語を使うことが多いです。学校では教科書が英語なので、比較的馴染みがあるようです。
それでもdidiは、なるべくネパールの人の気持ちや感覚に近づきたい!ということでビジネスのやりとりにもネパール語を混ぜるように心がけています。
私もそんな2人のやりとりを聞いて、10日でいくつか単語を覚えたり使ってみたりしました。
(服飾関係の言葉が多いのでなかなか日常会話では活かせないんですが、その辺は自分でやってみます)

一足早く来たのは男性テイラー。早速サンプル作ってくれてます。働き者ですね。
この頃は夏休みだったこともあり、出勤している人自体少なめだったので女性テイラーの写真がなかなか撮れませんでしたが(汗)

こちら、発電機。長らく使っていないそうで埃が積もっていますが、ちょっと前までは計画停電が多く行われていました。停電時にミシンなどの仕事が必要な場合に使われていたものです。
ネパールの電力はほとんどが水力発電。ヒマラヤの雪解け水は彼らの大きな資源です。ヒマラヤトレッキングなどの観光以外の国の収入源として、隣国に電気を売ったりもしているのですが、売りすぎてしまい自分の国の電気が確保できなかったこともあるそう。今はシステムが改善され、カトマンズでは一日中電気が使えます。

このハギレは何かな?
実はネパリパンツの股部分です。
ネパリパンツは、ほぼ正方形の布の股だけをくり抜いた形。畳んだことのあるお客様ならご存じだと思いますが、シンプルな作りなんです。
何が難しいかといえば、縫製です。ツルツルしたサリーの生地をリバーシブルで縫い合わせるには、熟練の技が必要なのです。
ネパリパンツとは?という方は、ぜひ商品をご覧くださいね↓
https://didi.fashionstore.jp/categories/1072972
このハギレも、パッチワークにしてスカートに仕立て直したり、小物にしたり、余すところなくサリー生地を使っています。

縫い合わせれば、ハギレも立派な一枚布に。
「ほい、できたよー」
と、テイラーが持ってきたのは…

2018AW新作のHAORI
(https://didi.fashionstore.jp/categories/1398609)
じゃないですかー!!
すごいすごい!デザイン案がそのまま形になったみたい!デーレイ ラムロ(とってもいいね)!
デザイナーのこだわった襟のピンタック・腰〜お尻の形も良くできてます。
「このデザインそのままでいい?」
「いや…ちょっと待って」何か問題発生?
「ちょっと中綿がコットン地の目から外に出てきちゃってるの」
キメの荒いコットン地、柔らかく心地よいのは良いんですが中綿が出てきちゃうんですね…どうしたら?
と思っていると、熟練のテイラーが
「中綿にもサリーを入れたらどう?軽いし温かさも増すよ」

なんて素晴らしい提案…!
これで中綿問題はすんなり解決。流石の一言です。
こんな風に、日本のアイデア、ネパールのアイデアと技術を織り交ぜて作っているのがdidiの製品たちです。
次回、「ネパール紀行⑦」もお楽しみに。
Rでした。